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●薬膳料理とは

 

「医食同源」「薬食同源」という言葉がありますが、「生命」を養う基本は食べることです。病気になってから飲む薬よりも、病気にかからないよう健康維持のために毎日食べる食べ物こそ、本当の意味での薬です。

 

もともと薬膳とは、東洋医学の「陰陽五行説」に基づいた、中国の食事のとり方のことです。漢方薬と同じように何千年もの年月得て、薬膳は受け継がれてきました。日本の伝等料理は、本来の「薬膳料理」とは言

いませんが、季節の旬の素材をうまく生かした食養料理であり、今、界から注目されている理想の食文化です。

薬膳は土地の自然環境や、人間の体質を考えて作られますから、日本人にふさわしい薬膳料理とは、「一汁三菜」や「一汁二菜」の伝統的な和食です。湿気の多い高温多湿の気候風土によって培われてきた和食は「陰陽五行説」に照らし合わせても説明のつくことなのです。

 

自然の法則を大切にした食生活、それが薬膳の基本です。

 

 

● 薬膳の基本

 

1、一物全体食 いちもつ(いちぶつ)ぜんたい

 ひとつのもの(一物)をすべて(ぜんたい)食べる。

 

 食べ物となる動物や植物はひとつの「いのち」です。そのいのち

は無駄なものは何もなく、生命に必要なものが全て備わっていま

す。具体的な調理法としては、野菜はできるだけ全体を利用します。

そのために、皮をむいたり、アクをとるということも、なるべくし

ません。調味料は精製される前の粗塩や黒砂糖を使う、といったよ

うなことです。

 

2、身土不二 しんどふじ

 その土地で育った、季節の旬のものが体にとってよい。

 

 長い歴史の中で農耕民族として生活してきた日本人は、穀物を主

体に、豆や旬の野菜、小魚、海藻を食べてきました。日本人の体は

それらを消化しやすいつくりになっています。

 

3、五行説

 

 

 東洋医学では、自然の変化や環境を「木・火・土・金・水」の5

つに分類してとらえます。人間の体も自然界になぞらえて、各臓腑

気管を五行で考え、食養生や普段の健康管理、病気の治療のための

原則となっています。

 

4、五味五性

 

 

 五行説と関連して食物の働きを「酸・苦・甘・辛・鹹」というよ

うに分類したのが「五味」です。5つの味が、それぞれ体の決まっ

た部位に作用して、その臓器の働きを補います。

 「五性」は食材の特性を「熱・温・平・凉・寒」にわけます。熱

性や温性の食材は、体を温め、凉性や寒性の食材は体を冷やします。

冬が旬の食材は温性のものが多く、夏が旬の食材は凉性のものが多

いのは、自然の摂理です。